高木さん「西片に支配されたいな」西片「……からかわないでよ」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/27(日) 23:42:31.39 ID:sPPQ5rfKO
「ごめん。偉そうに……」

無理に自分の主張を押し通して相手の意思を曲げることは良くない。けれど、どうしても曲げられないことがあって。それだけは譲れないことがあって。許せないことがあって。

「ううん……嬉しかった」

どうして嬉しいのだろう。ついさっきのオレは自分勝手な独裁者で独善の塊だったのに。
そこで気づく。揶揄われて嫌じゃない理由。

「人は独りでは、生きていけないから……」

すぐそこに触れられる存在に、手を伸ばす。

「なかなか独りじゃ決められないから……」
「うん……そうだね」

触れたくても触れられない意気地なしのオレの手を高木さんが取る。お互いに手を伸ばすからこそ触れられた。それがとても嬉しい。

「だから時には、相手に全てを委ねたくて」

それだけではあまりに情けないからオレは。

「高木さんにそう思って貰えるような存在に……オレはなりたいわけで」
「もうなってるよ」

勇気づけるように高木さんの握力が強まる。

「西片に支配されたいな」
「……からかわないでよ」

顔が熱い。高木さんが微笑む。オレの負け。


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