高木さん「西片に支配されたいな」西片「……からかわないでよ」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/27(日) 23:40:51.90 ID:sPPQ5rfKO
「私にとって西片はね」

伝えたいことがきちんと伝わっているか不安で横顔を伺うと、高木は何かを確かめるように、彼女から見たオレの印象を語り始めた。

「西片は私のクラスメイトで」
「うん」
「隣の席の男の子で」
「うん」
「反応が面白いからつい揶揄いたくなって」
「うん」

共通の認識に違和感はない。しかし俯いて。

「そんな意地悪な自分が、私は嫌いで」
「高木さん……?」

おかしい。どうして彼女は泣いているのか。

「だからどうしても西片をからかってしまう嫌な自分を私は変えたくて。つまり西方はさ。私にそう思わせるような存在なんだよ」

それは果たしてどんな存在なのか。考えて。

「高木さんは嫌な女の子じゃないよ」
「西片……」

少なくとも自分を責めて欲しくない。沽券。

「高木さんにそんなことをオレが言わせているんだとしたら、オレはそんな自分が許せない」

オレは情けない。弱い。けれど、最低限は。

「だから、もう二度と、そんなこと言うな」
「……わかった」

初めての強い言葉。従順に素直に、頷いた。


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