ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
1- 20
77:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:51:58.98 ID:XVB8s0iW0
12 人間と魔神 

人間を「人間」と呼んだのは魔神たちが始まりである。
彼らはそれまで、実際には「混沌の次子」あるいは単に「次子」と呼ばれていた。

人間という呼び名は、かつて魔神たちが属していた旧世界に由来する。
原初時代のとある世界に「人間」という知性種がいた。
彼らは肉体的にきわめて脆弱であったが、
その弱点を補ってあまりうる知恵と技術を有しており、
種としての限界を超越することが可能であった。
その究極形の一つが魔神たちである。

この魔神たちは、自身らを神と定義して「人間」と区別したが、
それでも根源的には同族たる認識を有しつづけ、
全能神格となった後もほとんどの者が「人間」を原型とする姿を維持していた。

また原初世界群の崩壊によって、この自己認識には新たな要素も付加された。
その旧世界唯一の生存者である彼らにとって「人間」のシンボルは
故郷への強い想いを抱かせたのである。

その姿は望郷の念と「旧世界と全能性を取り戻す」という目的を常に思い起こさせ、
奔放な魔神同士を協調させる重要な印でもあった。

それゆえに、混沌界に出現したエーシルの次子を見たとき、
彼らは衝撃を受けた。
その姿が旧世界の人間と瓜二つだったからである。
そして魔神たちは迷うことなく、親しみと郷愁をこめて彼らを「人間」と呼んだ。
また次子の側も後の技術交流(後述)による影響で、
自らこの名を用いるようになった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
313Res/336.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice