64:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:45:30.25 ID:XVB8s0iW0
この『魔神派』は、雑多な集まりであった天界内でも
図抜けて特異であった。
派閥の構成員は数十程度とごく少数ながら、
その全員が元は全能神格だったのである。
かつての原初時代においては、
一つの世界に一つの全能神という構図が通常であり、
この形態は天界という避難地でも受け継がれていた。
派閥は基本的に同郷集団で組まれたため、
一つの派閥に一つの元全能神格という形である。
しかしこの魔神派は違っていた。
この元全能神たちは全員が同郷だった。
つまり彼らの故郷世界には数十もの全能神がいた。
かのような状況になったのは、
その世界では後天的に全能神格を得ることも可能だったからである。
そこでは技術と鍛錬次第で際限なく高みを目指すことができ、
極めれば全能性を獲得することもできた。
この「卑小なる種から超越者が複数現れる」という性質は、
魔界の祖となった「血の世界」とも酷似しており、
それゆえ彼ら魔神派は「第二の魔族」とも呼ばれることとなった。
特にかつてロダンは、この魔神たちを研究した上で
「もし魔族がいなかったら、彼らの世界からいずれOMNE侵犯者が出現した」
と結論付けたほどでだった。
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