ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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28:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:25:59.11 ID:XVB8s0iW0
6 最初にして最強の堕天者

ジュベレウスは、厳密には天界統治者の身分ではなかった。
実際の天界統治は、彼女から権限を授かった別の者が担っていた。

これは光陣営の世界観に沿った構図でもあった。
彼らの世界観においては、ジュベレウスこそが原初OMNEの正統継承者、
すなわち天界のみならず闇をも含んだ『全て』を司るべき存在とされた。

そのため、いち領分に過ぎない天界の統治者などという
「下位」に座すことは憚られ、その雑務に手を汚すことも忌まれたのである。
ジュベレウス自身は気にしなかったが、彼女を戴く周囲がこれを許さなかった。

そこで、代わりにもっとも強く賢い者に権限を授け、
天界を統治させるという体制がとられた。

そしてこの天界成立から最終戦争中期にかけての時代、
天界統治者の座は「不滅の者」と称えられた存在、
あるいは「無限の者」と畏れられた存在が担っていた。

その名は『ロダン』である。


このロダンなる者、原初時代およびその崩壊期における動向は、
その出自も含めて一切不明である。
彼自身は一切過去を語らず、
唯一事情を知っていたはずのジュベレウスも語らなかったからである。

また彼が第三者の前に現れた時には、
すでにジュベレウスの加護をうけて光属性に完全転化していたため、
その力の性質から出自を判別するのも困難になっていた。

彼についてのもっとも古い記録は、ジュベレウスの覚醒直後である。
目覚めた光の女王を最初に見出した者こそ彼だと言われている。

この初邂逅時に何が話し合われたのかは例によって不明であるも、
少なくともジュベレウスは彼を信頼し、自身の副官とした。

また厳密には臣従ではなく対等の同盟だという見方もある。
というのも、ロダンに与えられた頭上の光輪は
ジュベレウスと同じ位階を示していたからである。
これは彼がジュベレウスから絶大な信頼を得たこと、
及び同位が与えられるほどの徳と知と力を有していたことを示唆する。


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