255:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:15:25.94 ID:XVB8s0iW0
二人の身分や立場はともかく、
間に紡がれた関係自体は人間世界ではありふれた、
何の変哲もない恋物語だった。
だがそれゆえにスパーダにとっては大きな意味があった。
これこそが彼の人間的精神を完成させる上での
最後の要素だったからである。
特定の誰かに特別な愛を抱き、そして同様に自分も愛される。
そのありふれながらも人間だからこその特別な感情を得て、
彼の「人の心」はついに完璧なものとなった。
これは彼にとって新たなる人生の始まりであり、
そして大いなる試練の到来をも意味していた。
「人の心を有するスパーダ」、
その幼年期は終わり、夢心地の日々もいよいよ終わりを迎える。
そして過酷な現実に向きあう時が訪れる。
313Res/336.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20