252:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:13:45.02 ID:XVB8s0iW0
2 運命
きっかけは、支援兵団の在籍三年目に
スパーダが再び精神解析を受けたことだった。
正体を疑われたのではなく、
逆に以前の解析において最高評価を受けていたために、
研究資料としての価値を見出されたからである。
彼の解析情報は「もっとも善良なる精神構造」の一例として、
さまざまな分野にて参考資料として活用されることとなった。
そしてその解析を担当したのがエヴァだった。
二人は知り合うや、双方とも純粋かつ好奇心豊かだったために
自然と互いに関心を抱いた。
スパーダは、エヴァのアンブラ主流派とは相容れない
異端児としての人柄に興味を抱いた。
一方エヴァは、スパーダの「もっとも善良なる人間」という希少性と、
人間界各地を渡り歩いてきたという経歴に興味をもったのである。
幾日かに分けて行われた解析、
作業の合間にて他愛もない会話を重ねるうちに、
その関係は身分の垣根をこえて
まずはささやかな「友情」を生みだした。
そしてその友情は解析が終わった後もつづき、
次第により親しきものとなっていき、
スパーダは非番時にしばしば彼女を訪ね、
エヴァも休憩時間を彼との会話に費やすようになっていった。
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