ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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235:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:02:36.13 ID:XVB8s0iW0

そうして彼はすぐに行動を開始した。
まずは魔帝から提供された人間の「検体」で基礎知識を得た。
この人間たちは、魔帝が配下の悪魔らに拉致させてきたものである。

スパーダはその「検体」たちを解剖して精査し、
人間の霊的・物質的構造を一通り学んだ。
そしてそれを元に己の魂外殻を人間に偽装させ、
さらに肉体を物質的には人間そのものに作り変えた。
また己の悪魔としての力は完全に封じ、一切外に漏れ出さないようにした。

こうして成されたスパーダの偽装はきわめて高水準だった。
物質領域における再現は完璧であり、肉体は生物学的には人間そのもの、
少なくとも、その魂と精神の深部を調べられないかぎり、
ロキ・ロプト以外には見破れないと断言できるほどであった。


このように「人間の銀髪の魔剣士」姿となったスパーダは
いよいよ人界に赴き、魔帝から託されたロキの捜索を開始した。
しかしその仕事は一向に進展しなかった。
スパーダの偽装潜入に気づいていないのか、それとも静観してるのか、
ロキ・ロプトの動きは全く確認できず、収穫は一切なかった。

そのため、スパーダはひとまずロキ捜索を中断し、
個人的な目的である人間の研究を進めることにした。

このスパーダの「寄り道」は魔帝も承認していたものだった。
そもそもこの悪魔が好き勝手動くのは魔帝も承知の上であり、
また人間の理解はエーシルの力の理解にも繋がり、
それゆえ別方向からロキに接近できる可能性もあったからである。



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