209:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:47:09.84 ID:XVB8s0iW0
ちなみに、この「世界の目」から突如こぼれてきた『時の記憶』の情報。
これはエーシルの記憶が目の中に残っており、
それが今回になって発見されたものだと判断された。
この時期にもっとも欲していたものが発見された、
ここだけ抜き出すと都合が良い話にも聞こえるが、
全体の状況を踏まえればこれは「起こるべくして起きた」とも言えた。
この時代、魔女は飛躍的な技術向上を続けており、
そして「世界の目」を含むOMNE研究に常時注力していた点も踏まえれば、
いつ革命的な新発見がもたらされても
おかしくない状況だったと言えた。
しかし実のところ、真実は異なっていた。
この『時の記憶』の情報発見は
「起こるべくして起きた」ものではなかった。
そもそも、「目」の中に残っていたものでもなかった。
これはある存在の明確な作為、
その存在による意図的な助力だった。
だが魔女も賢者も、他の誰も真実に気づくことはなかった。
なぜなら「彼」は助力しつつも、
自身の存在は巧妙かつ徹底的に隠したから。
その者の名はロキである。
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