ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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208:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:46:39.47 ID:XVB8s0iW0

しかしこの問題は、不意に解決されることとなった。

魔女が有するOMNE、「闇の左目」から突如、そのOMNEの根源部分に関係する情報が
「零れ落ちてきた」のである。
この事実はすぐ賢者にも伝えられ、
彼らも「光の右目」を同様の手法で調査したところ、同じ情報が発見された。

その情報は、とある事象にまつわる記録だった。
かつてエーシルが有していたOMNEの力、『時の記憶』の稼動情報である。
これはOMNEの根源知識が不足していた両族にとって、
まさに対『創造』問題の突破口になりえた。

『時の記憶』とは、
作用としては魔女や賢者が得意とする時空干渉術に似てはいたが、
その「格」は根本的に異なっている代物である。
紛うことなきオリジナルのOMNEの力であり、その時空干渉の作用は
『創造』にも確実に効き得るものだった。

そして非常に幸運なことに、この『時の記憶』の稼動情報は
かなりの部分が魔女・賢者の技術体系にも転用できるものだった。
『時の記憶』の完全再現は不可能だが、
擬似的に一部効果を再現することは可能だった。
そして『時の記憶』のほんの一部の作用でも再現できれば、
『創造』に時空干渉できれば、そこに時間遅延、あるいは時間停止の効果を埋めこみ、
機能不全に陥れることも可能、すなわち魔帝を確実に殺しきることも。

『創造』さえ停止させてしまえば、あとはどうにでもなる。
クイーンシバ召喚術などを使用してトドメを刺すのも良し、
それができずとも、魔帝が動けぬうちに封印してしまえば良かった。

とにかくこの『時の記憶』の情報をもとに
対『創造』用の手段を確立さえすれば、
魔女たちもついに確かな勝機を得るのである。

こうして「幸運」によって光明を見出した魔女・賢者は、
共にあらゆる才を投じて『時の記憶』再現術の開発に集中することとなった。



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