160:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:20:06.31 ID:XVB8s0iW0
それゆえ彼女はひどく後悔した。
こうなることがわかっていながら、行動に移してしまった、
そんな己自身への失意と怒りも伴って。
しかし悔やんでもすでに手遅れだった。
もちろん、自らの素案を採用しないよう
主神派へ幾度も意見した。
だが主神派は聞き入れなかった。
そしてオーディン位相群は彼女の手を完全に離れ、
新たなる人間界の歴史として始まってしまった。
いまや彼女にできるのは、現状を受けいれることだけだった。
大切な記憶、「とある少年」に捧げるはずだった世界が、
おぞましい別物になっていく。
その陵辱にひたすら耐えるしかなかった。
そしてオーディンの他にも、
この新しい人間界をひどく嫌悪した者たちがいた。
やはり、アンブラの魔女たちである。
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