ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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159:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:19:39.99 ID:XVB8s0iW0

こうして「台本」、「配役」から「舞台」作りまで、
オーディン位相群の適用と構築は順調に進められていった。
とはいえ当のオーディンは、
この作業段階には加わっていなかった。
「とある少年が生きた世界」を素案として提示した、
その己の行動をひどく後悔していたからである。

「とある少年」のために、彼が生きた世界を回復させる、
その強い願望のせいで衝動的にこの機会に懸けてしまったが、
この「機会」はやはり幻想でしかない。

たとえ同じ「台本」を使おうとも、
天界・魔界といった「台本」外の大きな要素が並存する以上、
同じ世界になることはない。
このオーディン位相世界でのちに現れるかもしれない「とある少年」も、
近似はしても同じではない、本質的には完全な別人となる。

しかもこのオーディン位相群は、
動機が「とある少年の世界の再構築」だったため、
「台本」としてもその「とある少年」が生きる時代までしか用意されていない。
それゆえ、この位相群が「とある少年」の時代に到達すれば、
そこからはオーディンも知らない未来、もはや似ても似つかない世界になる。

彼女は「とある少年の世界」を回復させるどころか、
冒涜するかのごとく歪んだ別世界を
創りだしてしまったのである。



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