ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
1- 20
157:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:18:46.13 ID:XVB8s0iW0

それでも、この「魔術師」たちこそが
新たな人間界の地上を統べる階層となった。
というのも、賢者・魔女はこのオーディン位相世界、
もとい「弱き人間」世界には積極的に関わろうとしなかったからである。

かなりの懸念や不満を抱いていたとはいえ、
人間界再建とその維持は天界主導でなければ果たされないことを認め、
そしてその業務を乱さぬように身を退く、というのが最たる理由であった。

賢者・魔女は自らがあまりに強大であり、
オーディン位相内部、もとい「弱き人間」の世界を
容易に乱せる異物であることも自覚していた。
自分達が不用意に介入すれば、世界に予期せぬ障害や動乱を起こしかねない、と。

加えてもう一つの理由として、彼らが本来の責務たる世界の目の守護、
そして対魔族の人間界防衛に集中した、という点もあった。
魔族侵入に対処する上で、少数精鋭ゆえに「弱き人間」界隈の
雑務に関わる余裕は無かったのである。

こういったことから、「弱き人間」の地上世界は実質
「魔術師」と呼ばれた勢力が最上階層となった。
ただしこの「魔術師」たち、「弱き人間」で構成される以上は
いくら天界の支援を得ようとも限界は相応のものであり、
状況によっては戦力不足になることも考えられた。

そこで主神派は、いくらかの強き戦士を計画的に生産して賄うことにした。
「霊的な力の剥奪」という条件を特別に外した、
賢者のような強靭な肉体と天界の力を有した戦士を出現させた。
この戦士たちは「魔術師」側の切り札とされ、
オーディン位相群においては「聖人」という位置に配役された。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
313Res/336.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice