ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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118:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:13:34.09 ID:XVB8s0iW0
17 「竜」の力

エーシル=ロキは次子たる人間を愛したが、
長子たる混沌神族のことも同じほどに愛していた。
人間と同じく手厚く育てあげ、
常世の領分を与え、混沌界の全生命の魂管理を彼らに託した。

確かに人間には混沌界の支配が託されたが、
それはあくまで現世におけるものであって、
一方で混沌神族にも常世の支配者として同様の責任と権限が
与えられていたのである。

人間の優遇などはなく、エーシル=ロキはあくまで
人間と混沌神族が現世/常世から対等に繁栄するよう意図していた。
混沌神族にも並外れた才を与えており、人間と相互練磨することで共に繁栄し、
強くなるよう環境を整えていたのである。


だがエーシル=ロキが隠遁した後、
とある異物の介入によってその計画が狂ってしまった。

天界、とくに魔神たちとの接触である。
彼らがもたらした知識と技術によって、
人間は混沌神族との相互練磨の必要なく飛躍した。
すなわち混沌神族は置き去りにされた。
才が開花したのは人間側のみであり、
混沌神族の才は未成熟のまま燻ることとなったのである。

そしてアンブラとルーメンの二大氏族がその力を確立させた時代、
人間から見た混沌神族はもはや対等ではなくなっていた。
人間世界のために働く常世の管理人としかみなさなくなっており、
混沌神族にとってこうした状況は屈辱以外の何物でもなかった。


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