スズカ「私のトモは触らないんですか?」沖トレ「え?」
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4: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2022/02/19(土) 06:06:02.80 ID:1GGB012h0
 目の前に迫った強風に前髪を煽られながら両手を上げて降参する。それにスズカは目を輝かせて喜んでくれた。 

 その年頃の少女相応のはしゃぎ方は、脅迫で得られた結果に喜んでいる事に目をつむりさえすればほほ笑ましいものだった。脅迫された当事者である俺にしてみれば頭が痛くなるが。
 教育者として注意すべきだろうかという考えが少しよぎる。しかしそれは、スズカの淑《しと》やかなのにマイペースという彼女らしさを損ねかねない。

「……まあいいか」

 スズカがこんなワガママを言う相手は身内ぐらいで、身内なんて迷惑をかけ合ってなんぼなもんだ。

「ではトレーナーさん、どうぞ」

「はいはい、今やるから」

 弾んだ声でせかすスズカに、こんな事はさっさと終わらせようと彼女の前で膝を付く。
 そしてスズカのトモに手を伸ばして――つかみ損ねた。

「……スズカ?」

 不思議に思って顔を上げると、スズカは俺以上に驚いた様子だった。

「えっと……触るからな、トモを」

「え、ええ。どうぞ」

 念のため確認を取り、手をトモへと伸ばし――スズカが足を引いたため、また空ぶってしまった。

「……スズカ?」

 再び顔を上げると、そこには頬を赤らめて顔を背ける教え子の姿があった。

「あ、あの……トレーナーさん。もしかしてこれって……え、エッチじゃないですか?」

「そうだよっ!!」

 あまりにも今さらな事を言い出したから、つい大声で突っ込んでしまった。

「で、でも……トレーナーさんが未成年の教え子に、エッチなコトをするはずありませんよね?」

「俺はエッチな目的でトモを触ったりしないが、男が女の脚を触るのは普通ならエッチに決まってるだろ! だから俺はスぺやマックイーンに顔面蹴られたんじゃないか!」

「それはそうなんですけど……相手がトレーナーさんだから大丈夫だと思っていたのに、いざとなったら恥ずかしくて」

 これはアレだな。覚えがある。
 周りから本当にあのジェットコースターは怖いよと止められたのに列に並び、席に座って機体がゆっくりと動き出してから後悔するヤツだ。大丈夫だと思っていたのが、いざとなったらこれっぽっちも大丈夫じゃなかったヤツだ。

「……うん、じゃあ止めるか。止めよう!」

「そ、それはダメです!」

「ええぇ……」

 止められると期待できたのも一瞬だけ。スズカはどうしてか意固地になっているようだ。俺にトモを触られるなんて恥ずかしいだけなんだから止めちまえばいいものを。

「目をつむっていますから、トレーナーさんはトモを触ってください」

「いや……触れって言われても」



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