FF零式「開戦運命の三時間」
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3:saga
2022/01/18(火) 22:39:17.53 ID:pAViFCvW0

突如、二人の間に爆発が起こる。
彼は吹き飛ばされ、戦渦で裸になった街の地面に投げ出された。

「いたぞ!」

――白虎兵が、集まってくる。

先ほどの爆発で、何人かの朱雀兵が火だるまになっている。

「殺せ!」

無慈悲な白虎兵たちは、そんな彼らをも残酷に殺していった。
傷ついた朱雀兵が傷に痛み、苦しむ声も、一瞬で聞こえなくなっていった。

彼は喉奥から搾り出すような悲鳴を上げながら、情けなく地面を這いつくばって逃走を試みる。
助かりたい一心で。
生き延びたい一心で。

しかし、二人の白虎兵が目ざとく彼を見つけた。
這って進む彼の傍に銃弾が着弾する。地面を抉る死の音を傍らに、彼は必死に進むも、二組の白虎兵は死神のようにゆっくりと彼に近づいてきた。

「ひっひっ。うっ。うう」

彼の目と鼻の先まで白虎兵は迫っている。
彼の眼には、銃のトリガーに指をかけた、死神達の姿がよく見えた。

――クェー!

つんざく獣の咆哮。


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