悪役令嬢「あんたはあたしみたいだね」腹黒王子「あはは。キミが僕なんだよ」
1- 20
22:名無しNIPPER[sage saga]
2022/01/02(日) 23:19:12.22 ID:nMXYXkpFO
「だから、逃げるな」

王子に命じられた家来くんはしかと頷いて。

「ああ……わかった」

便座の前に正座して、見届ける構え。でも。

「いざとなると緊張するなあ」
「キミが言い出したことだろ」
「だって、このままじゃ出るものも出ない」
「やれやれ。ほら」

優しく手を握られて、あたしはほっとした。

「王子もどき」
「なんだい、姫もどき」
「あたし、家来くんに嫌われるのが怖い」
「その時は、僕が優しく慰めてあげるよ」
「ほんと?」
「うん。だから、大丈夫」

大丈夫な気がしてきた。さすが王子サマだ。

「じゃあ、いくよ」
「うん。頑張れ」
「……頑張る」

勇気を貰って、あたしはふんばって、出た。

「これがあたしだぁーっ!!」

ぶりゅっ!

「まさか本当に糞するなんて……馬鹿だな」
「ええっ!? あんたまさか裏切ったの!?」
「当たり前だろ。したけりゃ独りでしろよ」
「ざけんなッ!! 糞がああああああっ!!」

せめて目的を遂行する。堕ちろ、家来くん!

「あ、あああ、あああああああっ!!!!」

ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅぅ〜っ!

「フハッ!」

ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅぅ〜っ!

「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

計画通り、家来くんは悪役となり哄笑した。

「ああっ! 家来くんにうんち見られて嗤われてる! どうしよう!? めっちゃきもちい!」
「もう病院行けば?」
「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

土壇場で彼氏に裏切られあたしも哄笑した。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
25Res/26.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice