悪役令嬢「あんたはあたしみたいだね」腹黒王子「あはは。キミが僕なんだよ」
1- 20
13:名無しNIPPER[sage saga]
2022/01/02(日) 22:57:10.06 ID:nMXYXkpFO
「ちょっとあたしの考えを訊いて欲しい」
「うん、いいよ。訊こうじゃないか」
「あたしもあんたも人としてどうしようもない部分がある。あの人はそういう嫌なところがない。でも、目を背けてはいけないんだ」
「よくもそんな大真面目な顔をして、少年漫画の主人公みたいなことを言えるものだね」

少年漫画は良い。友情、努力、勝利の美学。

「あんたという大きな壁を乗り越えて、あたしはいつか、あの人を手に入れてみせる」
「ひとをまるで悪役みたく……そういう自分勝手で自分本意なところだぞ。自覚しなよ」

自覚は当然。今や自己肯定までお手のもの。

「自分が欲しいものは、自分で手に入れる」
「キミらしいね。手段を選ぶ気はないの?」
「ない」
「やれやれ。それなら僕は、せめて悪役らしく悪役令嬢に立ち向かうまでさ」

まるで勇者のように。王子はあたしと戦う。

「今現在、お姉さんと接触して、親友の僕と付き合っているキミは、あいつにとってどうしたって気になる存在となっているだろう」
「つまり、勝機あり?」
「馬鹿が。あるわけないだろう。あいつは良い奴だから親友の僕を振ったキミと付き合うことは絶対にしない。最初から詰んでいる」

詰ませたのはお前だ。それが狙いだろうが。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
25Res/26.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice