悪役令嬢「あんたはあたしみたいだね」腹黒王子「あはは。キミが僕なんだよ」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2022/01/02(日) 22:49:25.71 ID:nMXYXkpFO
「そっちがその気なら、あたしはあんたがあの人を傷つけてないか目を光らせておくわ」
「では、契約成立ということで」
「は? それとこれとは話が……」
「あはは。初めての彼女がキミみたいな奴でも存外、ワクワクする。不思議だよね?」

すっかり彼氏面の王子にイライラしつつも、たしかにワクワクする自分が不思議だった。

「次に会う時にはせいぜい着飾ってくることだね。キミはもう僕の彼女なんだからさ」
「誰があんたなんかのために……」
「それと、僕のメロンソーダの代金はよろしくね。次は僕が仕方なく、ご馳走するから」

いつの間に注目してやがった。可愛くない。

「もっと可愛い顔すれば?」
「キミにだけは言われたくないね」

そう言って鼻で笑う王子サマをぎゃふんと言わせたくて次のデートであたしは着飾った。

「へえ。頑張ったじゃん」
「……頑張った」

あたしは頑張った。褒めて貰えて、嬉しい。

「そんな格好絶対あいつには見せないでね」
「……絶対見せてやる」
「あはは。ほんと面倒くさい女だねキミは」

焚き付けてる癖に。面倒くさい男だお前は。


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