16: ◆kBqQfBrAQE[sage saga]
2021/12/26(日) 23:19:27.17 ID:4Xl2PJ5H0
さて、ネイチャは例のポスターの隣に掛けられたメニュー表を眺めた。メニュー脇に画鋲でぞんざいに留められた「ただ今、新米使用」の張り紙が、胸を躍らせる。外の暖簾に銘打っていたトリカツ丼の他にも、親子丼や唐揚げ定食もあるようだ。親子丼は鶏肉の種類で2つに分けられており、凝っている。とはいえネイチャはトリカツ丼を欲してここに来たのであり、鋼の意志のごとく揺るがない。ネイチャを少し悩ませたのは、トリカツ丼の大きさが、小盛りに並盛り、大盛り、そして特盛りと多様にあったことだ。
ネイチャは少し考えた後、厨房で作業をする女将に声をかけた。
「トリカツ丼の大盛りで。あと、お吸い物も」
女将はネイチャの注文を受けると、厨房と繋がった裏口へ「とりかつ、大盛りぃ」と呼びかけた。カツは横の総菜屋が揚げて持ってくるようだ。
ウマ娘はしばしば大食いと目される。しかし、それはあくまで体を動かした場合である。人よりもより重いものを運び、より速く走ることができる。その分、人よりもエネルギーの消費が多いから、より多く食べて補給をするのである。それゆえ、あまり体を動かさなければエネルギー消費は人並みとなるため、食事量もある程度は落ち着くことになる。もちろん、レースに出走している現役のウマ娘は普段の運動量が激しいぶん代謝も高いため、比較的よく食べる。なお、運動しようとしまいと、健啖が過ぎるウマ娘も中にはいるが……。
29Res/25.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20