5: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 12:57:39.46 ID:86/EQe0g0
「花束に入れると、綺麗だから……」
自分で言って、驚いた。
そんなこと、店に並べた時は思いもしなかった。
なのにその言葉は、自然に出てきたのだ。
「……証明、できますか〜?」
「え?」
少女の言葉に、一瞬私はたじろぐ。
「あなたは、自分の言葉に責任を持ち、証明ができますか〜?」
見れば少女は相変わらずニコニコとしている。だがそれに反し、その目は挑むように私を見ている。
この娘、なんだか少しこわい。
そう私は思ったが、もはや後には引けない。
所詮、花屋の娘でしかない自分でも実家の稼業だという意気もある。
「わかった。作るよ……あ、いや、作ります」
挑むような目のまま、少女は頷く。
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