4: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 12:56:45.38 ID:86/EQe0g0
「定番のアンスリウムの仏炎苞も良いものを選んでいますし、芍薬もいい色合いですね〜」
実際に仕入れたのは父親だが、誉められれば嬉しい。
そしてその花々を誉める少女の横顔も、なんだか神々しい。いや、絵になっている。
「ただ〜」
「え?」
少女が顔を曇らせる。
その視線の先には、ラナンキュラスがあった。
「濃青のラナンキュラスは珍しいですけれど、少々派手に過ぎませんか〜?」
そう言われても、その花を仕入れたのは自分ではない。
では仕入れたお父さんなら、この少女になんと言うだろうか?
そんな事をあれこれと考えながら、それでも接客である以上、何かを答えなければならない。
「その花」
「……なんでしょうか?」
なんと答えようか。悩んでいるうちに、不思議と言葉が出てきた。
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