39: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:26:57.74 ID:86/EQe0g0
朋花の家の稼業が何かはおおよそわかってはいるが、彼女もそれを継ぐかどうかで悩んでいるとは知らなかった。
だがどうやらそれは、楽しいことではないみたいだ。それは伝わってきた。
「朋花の家がなにやってるのか、なにを継ぐのか私は知らないけどさ」
「え?」
「継がない方がいいよ。朋花は、聖母さまになるんだよ。うん、それでいい」
その日、私たちはその後なにも言わずに別れた。
まだ15歳の小娘2人が、将来についての不安を語り合った。
ただそれだけのことだった。
少なくとも私たち2人は、そう思っていた。
しかし世界にとっては、そうではなかった。
私たちは後日、それを思い知る。
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