38: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:26:19.05 ID:86/EQe0g0
「気にしなくていいよ。でも……そうだね。確かに私が将来、花屋になるのはどうなんだろうね……」
しばらく朋花は押し黙っていたが、やがて真剣な顔で私に言った。
「向き不向きで言えば、今お話しした通り向いていると私は思いますよ〜。ただ、将来なりたいものというのは、向き不向きではなくやりたいかどうか、なりたいかどうかで決めるものですから〜」
「……ねえ、私が花屋になったら……この店を継いだら朋花は常連客になってくれる?」
また朋花は押し黙った。しかも今度はさっきよりもずっと長く黙っている。
「駄目かー」
「そうではないんです〜」
今度の彼女の返事は早かった。
「凛さんが稼業を継ぐなら、もしかしたら私も……そうちょっと想像をしていました。悪くはないかも知れませんね〜」
その言葉はちっとも嬉しそうではなかった。
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