35: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:23:33.75 ID:86/EQe0g0
「なにかあったのかと、心配したじゃないですか〜」
その日の夕刻、朋花はまたうちの店に来てくれた。
突然走り去った私を心配してくれた……というか、自分が何かしてしまったのかと思ったようだ。
「いや、あの、宿題やってないの思い出してさ……」
私は適当に言い訳をしたが、朋花のせいではないのは本当のことだ。
あくまで私が勝手に恥ずかしくなっただけなのだから。
「おわびに……はい。ホットチョコ」
私は自宅棟からお気に入りのカップにとっておきのホットチョコを入れ、持ってきた。
「いいんですか〜? 店内で」
「いいよ。他にお客さんもいないし、親もいないし」
「悪い店員さんですね〜」
そう言いながらも、朋花はカップを両手で持つと口をつけてくれる。
「たまにやるんだ。忙しくない時は、お店でこうして休憩」
「確かに〜……ここで飲むと、お花に囲まれていていい気分ですね〜」
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