女騎士「くっ、体が熱い……、貴様!私に何を飲ませた!?」オーク「ククク……」
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8: ◆5nzE3xZDiA
2021/12/11(土) 05:13:56.12 ID:qb31UCBUo
女騎士「説明は最後まで聞け。鍋で手羽元を煮込んだ場合、手羽元の温度は煮汁の温度より上がらない」

オーク「まあ当然だな。煮汁を通じて熱を伝えるんだから」

女騎士「そして煮汁は沸騰するとそれ以上温度は上がらない。その温度は気圧や煮汁の成分の濃度によっても多少変化はするがだいたい100℃くらいだ」

女騎士「なのでその煮汁に熱される手羽元もそれ以上温度は上がらない」

女騎士「だが電子レンジの場合、マイクロ波によって手羽元の内部も直接加熱されるため、内部温度はそれ以上上がる」

オーク「すると、手羽元の内部で水分が沸騰するな」

女騎士「その通りだ。手羽元の骨や肉の細胞の内部で水分が沸騰すれば水蒸気となり体積が膨張する」

女騎士「すると内側から骨や肉の細胞に分子レベルの小さな穴を開けるんだ。そのため骨の中の旨味が外部に飛び出すのさ」

オーク「そういうことだったのか。だから短時間で骨の中の旨味が肉や煮汁に溶けだしたんだな」

女騎士「それだけじゃない。その細胞に開いた穴のおかげで煮汁も肉の中に沁み込みやすくなる」

女騎士「だから煮汁の旨味も手羽元の中心までしっかり沁みとおったのだ」

オーク「なるほど、短時間で味が染みたのにはそういう科学的な原理があったのか」

オーク「では照り焼きのような香ばしさはいったい何なんだ?」

女騎士「それは手羽元に含まれる脂のおかげだ。電子レンジで脂を加熱すると100℃を大きく超える高温になる」

女騎士「手羽元に含まれている脂が高温になった結果、肉の一部を油で揚げたように加熱する」

女騎士「また、煮汁に溶けだした脂が煮汁の中の糖分や旨味成分を高温で焦がすんだ」

女騎士「それによって照り焼きのようにタレを焦がしたような香ばしさを出すのさ」

オーク「なるほどな。ん?だが、それは変じゃないか?マイクロ波は水分を加熱するのだろう。なぜ脂が高温になるんだ?」

女騎士「それについては私も専門家じゃないので聞きかじりだから参考程度に聞いて欲しいのだが」

女騎士「脂は水を弾くというが、分子レベルでは脂の分子と水の分子は接している。その水分がマイクロ波で加熱された結果、接している脂分子も間接的に加熱される」

女騎士「水は100℃くらいで沸騰するためにそれ以上温度は上がらないが、脂は200℃以上でないと沸騰しないため」

女騎士「熱エネルギーをどんどん蓄積して100℃以上の高温になるということらしい」

オーク「そういうことなのか」


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