女騎士「くっ、体が熱い……、貴様!私に何を飲ませた!?」オーク「ククク……」
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6: ◆5nzE3xZDiA
2021/12/11(土) 05:12:00.04 ID:qb31UCBUo
オーク「そしてそのウイスキーに最高に合うアテが……、あ!し、しまった!」

女騎士「ど、どうしたんだオーク!」

オーク「うーむ、俺としたことが……、そのウイスキーのアテとして鶏の手羽元の煮込みを出す予定だったんだが」

オーク「うっかりコンロにかけるのを忘れていた」

女騎士「えー!?ここまできてそれはないだろう……!?」

オーク「鰹節と昆布と干しシイタケの出汁を混合し、それに日本酒と濃口醤油と本味醂を混ぜて煮詰めたものを数日かけて熟成させた濃厚タレ」

オーク「こいつで特選地鶏の手羽元の和風煮込みを作る予定だったんだ」

女騎士「そんなの絶対に美味いに決まってるじゃないか!」

オーク「すまんすまん。ちゃんと材料は揃っているんだ。今から煮込むから一時間ほど待ってくれ」

女騎士「おいおい、ここまで期待させておいてこれから一時間も待つのは辛すぎるぞ……」

オーク「悪かったって。ほら、ポテチとかナッツとかの乾き物もあるから」

女騎士「うーん、それも悪くないけどさぁー……」

女騎士「……ん?なんだ、電子レンジがあるじゃないか。よし、オーク、その手羽元とタレを貸してみろ」

オーク「うん?おいおい、まさか電子レンジで手羽元を温める気か?そんなの美味い訳がないだろ!」

女騎士「そのまさかさ。だが手羽元だけを温めるわけじゃない。タレに漬け込んだまま丸ごと電子レンジで煮込むのだ」

オーク「そんなことをしてどうなるっていうんだ!手羽元の美味さは骨の旨味が肉に沁み込むところにある!」

オーク「骨までしっかり煮込んで骨の旨味を引き出すには鍋でじっくり長時間煮込まないといけないんだぞ!」

女騎士「まあまあ、大人しく見ていろ。調理用のジップロックと底の深い耐熱容器はあるか?……。よしこれでいいか」

女騎士「手羽元に串で穴をいくつか開けて、ジップロックでタレに漬け込んでよく揉み込んで……」

オーク「ちっ!何をごちゃごちゃしてるんだ……」

女騎士「耐熱皿に手羽元と手羽元が沈むくらいのタレを入れて、電子レンジのスイッチを入れて、と」

オーク「あーあ、最高の地鶏の手羽元が……もうどうなっても知らんぞ」

女騎士「……む、吹きこぼれそうだから出力を落とすか」

女騎士「よし、また最大出力に……」

オーク「なんだ?じっとレンジの中を見つめて、出力をころころ変えて……ほっとけばいいじゃねぇか」

女騎士「……よし、そろそろいいだろう」

オーク「おいおい、まだ15分くらいしか経ってないじゃないか。そんなんで骨まで煮込まれるはずがないだろ」

女騎士「ふっ、まあまず1つ食べてみろ」

オーク「やれやれ、レンジでパサパサになった肉なんて美味い訳が……」

オーク「……、う、美味い!」


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