長門有希「私たちだけの、音色だから」キョン「ああ……そうだな」
1- 20
3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/12/08(水) 23:14:58.74 ID:6M8v8nm7O
「長門」
「なに?」
「お前はたいしたもんだ」
「別に」

弾き終えた後、拍手をしながら称賛を送るとやはり大したことないような反応をされて。

「お前にとっては大したことではないのかも知れないが、俺は結構感動したんだぜ」
「そう」
「お前にとっては嬉しくはないのかも知れないが、俺はなんだか嬉しかったんだぜ」
「そう……良かった」

もうすっかり冬だってのにSummerなんて季節外れの曲を聴いて感動している俺のテンションは、クールな宇宙人をホットにさせた。

「少しヴァイオリンを借りてもいいか?」
「どうぞ」

手渡された楽器に弓を走らせると不協和音。

「はは。こりゃ俺には無理だ」
「そんなことはない」

すっと、長門のたおやかな指先が俺の手に重なる。その瞬間、俺は酷く申し訳なかった。
あんなに上手な長門に手ほどきを受けながら、ぎこちなく弓を滑らすことしか出来ない自分自身に、俺は腹が立って仕方なかった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
9Res/7.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice