長門有希「私たちだけの、音色だから」キョン「ああ……そうだな」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/12/08(水) 23:12:27.14 ID:6M8v8nm7O
「上手いもんだな」
「別に」

なんてことないような顔をしてこの対有機生命体用ヒューマノイド・インターフェースは極めて万能だ。いつかギターも弾いてたな。

「他の楽器でも弾けるのか?」
「ついてきて」

席を立った長門の後を追うと、旧校舎の吹奏楽部の部室に通されて、薄暗い室内でベートーヴェンやらモーツァルトの目が動き出さないかと注視する俺の傍らで何やら皮のケース開けて中からヴァイオリンを取り出す長門。

「勝手に借りていいのか?」
「現在吹奏楽部の部員の数は足りていない。使われていない楽器を拝借した。問題ない」

それなら大丈夫だろう。軽く調整して弾く。

「へえ……」

ため息のような、吐息のような声が漏れた。
月光を拝見にヴァイオリンを弾く長門は旋律の美しさもさることながら、まるで心を込めるかのように黒檀の瞳を閉じ、滑らかに弓を滑らせて弦を奏でていて。俺は、感動した。


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