33:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:54:18.14 ID:u50g9+A20
「とても……面白い物語でした。テンポが良くて、あの曲も素敵です」
「でしょ。モダンって言葉がぴったりな映画なの。主人公の二人も――この二人とも、名優でね――すごく素敵だし。どんな展開になるのか、初めて観たときはドキドキしちゃった」
「私もです。あの原作からあのような物語が生まれるなんて、驚きでした」
「文香、原作も読んだの?」
「はい。ソフトは古本屋をやってる叔父に借りたんです。仕事柄、映画関係にも多少詳しいので。それで、映画を借りるときに、一緒に原作の方も。映画を観た後に読んでみると面白いと」
「仕事柄って、古本屋と映画って繋がりなんてあるの?」
「古本屋には古い映画のパンフレットや、ソフトを取り扱っているところもありますから。もちろん、本人の趣味もあると思いますが」
ソフトの方はともかく、パンフレットとは。それは盲点だった。あまり古本屋には縁はなかったけど、今度行ってみるのも面白いかもしれない。
「それで、原作を読んだ感想は?」
「原作といっても、その当時の詐欺の手口を説明している本なのですが……あの中で描かれていたトリックやキャラクターを、映画にするときはこうやって形にするんだと思うと、手腕には脱帽です」
喜々とした様子で、文香は語った。
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