高須竜児「はあ……上手くいかねーな」櫛枝実乃梨「いかねーなぁ」
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1
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:20:58.45 ID:6mZc0Ia/O
「高須、くん……」
「居るよ。傍に居る」
次から次へと涙が溢れてくる。かっこ悪い。
「俺は、お前が居ないと寂しい」
男の子の前で泣くなんて卑怯なことだとずっと思っていた私は強がっていたに違いない。
「待ってるから」
「待たないで。行けない、からさ……」
「でも待ってるから!」
高須竜司。いい奴だ。とっても、とっても。
「高須くんはさ……幽霊って信じる?」
「幽霊?」
幽霊。オバケ。怪異。怪談。心霊現象。怪奇現象。なんなら超常現象でもいい。そうした目に見えない存在や現象を私は信じている。いや、信じたいのだ。言葉や態度に表さなくとも心の底から分かり合えるような何かがこの世界にあって欲しいと私は乞い願っている。
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2
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:22:48.55 ID:6mZc0Ia/O
「いるんじゃねーの」
「え?」
夏の星空の下で、彼は私の願望を肯定した。
以下略
AAS
3
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:25:06.03 ID:6mZc0Ia/O
「高須くんはいい奴だね」
「お、おう……ありがと」
素直に彼の人柄を褒めると、俯いて前髪を弄り始めた。照れているというよりもコンプレックスである目つきの悪さを隠したいのだ。
以下略
AAS
4
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:26:40.80 ID:6mZc0Ia/O
「よくわかんないけど……」
高嶺の竜の高須くんは複雑そうに頬を掻き。
「俺はそんな偉そうな人間じゃねーよ」
以下略
AAS
5
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:28:59.70 ID:6mZc0Ia/O
「だから、自信を持ちな」
「櫛枝……」
「そんで、私に自信を分けておくれ」
にっこり微笑むと気まずくなることなく目を逸らすことが出来る。そんな狡い自分が大嫌いだ。高須くんはいい奴だから気づかない。
以下略
AAS
6
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:31:12.95 ID:6mZc0Ia/O
「高須くん……少し聞いて欲しい」
「おう……聞くよ」
満天の星空を仰ぎながら、落ち込んだ自分の顔を見せないようにして、卑怯な私は、高須竜児に独白する。まるで、他人事を装って。
以下略
AAS
7
:
名無しNIPPER
[sage sage]
2021/11/22(月) 23:34:10.15 ID:6mZc0Ia/O
「と、特に何も……」
「それなら何も変わるわけがない」
「うぐっ……」
直球ド正論をぶつけられて打ちひしがれる。
以下略
AAS
8
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:36:13.37 ID:6mZc0Ia/O
「面倒くさくて手間がかかるけど、何もかもを一気に変えようとすると、必ず失敗する」
まるで、駆け落ちしようとして失敗した若人のようなことを。まさか大河と? まさかね。
「人に好きになって貰うって難しいよな」
以下略
AAS
9
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:38:24.98 ID:6mZc0Ia/O
「そいつは好きな人が居るんだけど、イマイチ上手くいかなくて、どうしたもんかって」
「何か行動したの?」
「と、特に何も……」
「ダメじゃん、それじゃ。すぐ行動しろ」
以下略
AAS
10
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2021/11/22(月) 23:39:50.55 ID:6mZc0Ia/O
「高須くん」
「なんだ?」
「流れ星」
「マジか。どこ?」
「もう見えない」
以下略
AAS
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