黒雪姫「ハルというのは君の名か?」ハルヒロ「え?」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/20(土) 19:28:40.61 ID:VlyNWS6QO
「じゃあ、俺はランタのカバーを……」

ランタとヘルメット野郎はなかなか良い勝負をしているようで飛んだり跳ねたり忙しい。
高速戦闘は結局集中力の戦いだ。どちらも目の前の相手しか見えてないだろう。それならば容易く背後を取れる。無論、ランタの背後ではなくヘルメット野郎の背後だ。ランタのことは嫌いだけど、ハルヒロはランタを頼った。だから行かないと。だけど、メリイが。

「メリイ、どうしたの……?」

メリイがいつの間にかハルヒロの腕を掴んでいて、離してくれない。なんだろうと訝しんで意図を訊ねても言葉が届かない。メリイは行かないでと言っている。でも、行かなければならない。今はヘルメット野郎と良い勝負しているランタだが、いつ均衡が崩れるかわからない。早いうちに敵の頭数を減らしておかないと取り返しがつかなくなる。そうだ。

「メリイ、行かないと……」

ハルヒロは怖かった。仲間を喪うことが。
マナトとモグゾー。2人も居なくなった。
曲がりなりにも、ハルヒロはリーダーだ。
仲間の生死に責任がある。そうじゃない。

「不安にさせて、ごめん……」

ハルヒロも感じている。胸騒ぎがする。
ざわめく心の声。もう帰って来れない。
漠然とした予感があった。同じ気持ち。
波打つ心の声が、ハルヒロに伝わった。

「でも、行かないと……何もせずに見ていることなんて出来ない……したくないんだ!」

メリイが手を離す。ハルヒロは駆け出した。


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