黒雪姫「ハルというのは君の名か?」ハルヒロ「え?」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/20(土) 19:36:26.93 ID:VlyNWS6QO
「ハル……ハル!」

メリイは両手に光を輝かせてハルヒロを治療してくれた。両手と両足に空いた穴が塞がってようやく立てるようになった。立て。立たないとメリイを守れない。すると黒の王が。

「ハルというのは君の名か?」
「え?」

ハルヒロはギョッとした。喋れたんだ。
しかも、女の声だった。信じられない。
ていうか意味がわかる。異世界なのに。
とにかく、頷いて自分の名前を伝えた。

「ハルヒロ、です……」
「ふむ。そこに居る私の子はハルユキという。君が翼を引き裂いたからカッとなって手を出したが、そういうことなら手を引こう」

そう言って剣を下ろす。自己紹介しただけなのに。どうやらあのヘルメット野郎はこの人の子供らしく子供の翼を引き裂かれて頭に血が上り手が出てしまったと。なんだそれは。

「親バカ、なんですね……」
「はは。よく言われる」

つい出てしまった恨み言を褒め言葉と捉えたらしく、黒の王は笑った。そして、不意に。

「見たところ君達はこの世界の住人ではないようだが、帰る方法が知りたいか?」
「え? そりゃあ、もちろん……」
「わかった。では四つん這いになって貰おう」
「はい?」
「いいから、早く」

いきなり四つん這いになれと言われて戸惑うハルヒロだったが背に腹は変えられない。
メリイの前でこんな格好恥ずかしいけど、ハルヒロはリーダーだから、仕方なく従った。


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