藤原肇「千夜さん、一緒に釣りに行きませんか?」
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45:名無しNIPPER
2021/10/30(土) 14:52:22.14 ID:/ZuqsV3u0
――無為な時間を過ごすことが、目的。
「そのような考えは、ありませんでした」
黒埼に仕える従者として、常にやるべき事を探し、合理的に時間を使う事だけを考えてきた。
そんな私にとって、彼女の答えは予想だにしないものだった。
カルチャーショックと言っても良い。
私の心情を察したかのように、肇さんは小さく頷き、優しく微笑みかける。
「千夜さんは、アイドルになる前も忙しそうですね」
「従者というのは、基本的に暇であることは許されません」
そう。
私にとって時間とは、無駄にしてはならないものだった。
だが、肇さんに言わせれば、無為な時間は無駄ではない。
それは、贅沢と呼べるものなのだと――。
贅沢、か。
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