25: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2021/09/27(月) 19:23:40.65 ID:FpkFq5Eu0
「ねえねえ、そこの貴方。名前は大野……絆琉《はんる》で合ってる?」
「アル美先生。わたしの名前は絆琉《ほたる》って読んでしまうんです」
「ご、ごめんなさい絆琉ちゃん。間違えちゃって」
「ふふ。いいんです、読めるわけがありませんから」
「?」
沈んだ表情をしていた大野だが、アルクェイドの戸惑ってオロオロとした反応を見て思わず笑ってしまったようだ。
しかし当のアルクェイドはというと、いまいち状況が読み込めていない。
「どうしよう……他にもいる!
おっかしいなあ。わたし日本語の読み書き覚えたと思ってたのに」
いや、日本で生まれ育った者でも初見では読めないから。
約束された勝利の剣と書いて、エクスカリバーと読むぐらい無理がある。
しかしキラキラネームの異様さに気がつけるのは日本語に熟達している証拠だ。
『外国の人なのにすごいなあ』
『うろたえるアル美先生も素敵だな』
『うろたえるアル美先生は美しい、きっと明日も美しいぞ』
――という具合でアルクェイドを全員が見守り続けている中で、それは起きた。
「えーい、じゃあもういいや!
志貴! ここのジョージ・ナカタの言葉を訳してちょうだい!」
「ぐほぉ……っ」
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