竈門炭治郎「俺も……兄ちゃんも、お前が大好きだぞ」竈門禰?豆子「むー」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2021/09/13(月) 23:11:35.53 ID:kZJ1f/dCO
「俺も……兄ちゃんも、お前が大好きだぞ」
「むー」

優しく禰豆子を抱きしめて、俺は泣いた。
家長になってから俺は弟や妹たちの前で泣かなくなった。母さんにも涙は見せなかった。

ずっと、俺が……しっかりしないとって。

でも、俺は守れなかった。禰豆子しか、守れなかった。禰豆子だけは、喪わなかった。
唯一遺った家族が自分を好いてくれている。
こんなに嬉しいことはない。愛しさが募る。

「ありがとう禰豆子。ありがとな、禰豆子」
「うー」

みっともなく泣きじゃくる情けない兄の頭を禰豆子は鬼の爪で傷つけないように優しく、優しく撫でてくれた。優しい子だ。優しい妹だ。兄ちゃんは、そんなお前が、誇らしい。

「炭治郎……」
「ああ……すまない、善逸。つい感極まってしまって。禰豆子は本当に出来た妹だよ」
「ああ。よかったな……炭治郎」

ゴトンッと、目の前に俺の刀が転がった。

「え?」
「抜け、炭治郎」
「え? え?」

いつの間にか、禰豆子を抱きしめていた俺の手から取り上げていた善逸の刀がなくなっていて、持ち主の腰に戻っていた。まずい。

「ま、待て、善逸! 話し合おう!!」
「炭治郎……白黒つけるぞ。いざ、尋常に」

バチバチと紫電を纏う善逸は止められない。


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