605: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/12/01(水) 23:07:34.76 ID:GSnRKpMv0
そうこうしていると高そうなお店に着く。
店構えからして1人あたり4000ポイントはしそう。既に入っている客層的にも、あまり学生向けではないかもしれない。ほとんどがこの敷地内で働く大人たちだった。
「よくいらっしゃるんですか?」
「あまり聞かれたくない話をする時とかな。見ての通り、学生は皆無だ。大人に聞かれる分には構わない」
確かに一介の高校生にディナーで4000円相当はお小遣いの日ーーーーーーつまり、この学校においては毎月1日のポイント支給日のような特別な日でなければ難しい。
わたしも覚えておくことにしよう。このお店は、今後誰かと内緒の話をするのにはちょうど良い。
「遠慮するな、好きなのを頼め」
「では、お言葉に甘えて」
と言っても、値段の書かれたメニュー表を見てわたしの食欲は削がれている。1人あたり6000ポイントは下らない。日本酒を嗜む大人はそれ以上か。
本当に大人向けのお店なんだなぁと思いながら、可能な限り安めでシェアできる料理を挙げていく。
注文を終えると、いよいよ本題に入るらしい。
「まぁ、なんだ。駆け引きとか見栄は苦手だからな。単刀直入に聞きたい。今度の試験、お前は1位を取りに行くのか?」
今度の試験。
それは、先日聞かされた7月下旬の無人島サバイバルの試験のこと。
期間は7日間。無人島で「ここへ行け」という指示に従う他、学科テストやビーチフラッグなどで得点を稼いで順位付けをするといった内容。
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