512: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/11/10(水) 23:17:58.63 ID:FvWwTJodO
「それでは四条様、当日はよろしくお願い致します。もちろんタダでとは言いません。ここは言い値で1日を譲ってください─────と言いたいところですが、恥を承知で限度額について先にお話させてください」
「いえ、いいですいいです。私は居るだけですから」
「そう仰らずに。来たる日に備え、プライベートポイントを少しでも多く持っておくことは決して無駄ではないでしょう。佐倉様はどう思われますか?」
「ん、俺か?」
東雲さんが指名したのは2年生の佐倉新汰先輩。
ここでどうして新汰先輩が? という疑問は一瞬で自己解決に至る。
プライベートポイントの使い道は、わたしの知らない常軌を逸したカタチで多岐に渡ると考えられる。
2000万ポイントでクラス移動が良い例。
試してはいないけれど、もしかしたら筆記試験の点数さえもプライベートポイントで買うことが出来てしまうかもしれないし、1年生と2年生の教室のフロアを交換なんてことも出来てしまうかもしれない。
夏帆先輩のクラス移動に用いられたポイントの出どころは検討もつかない。しかし今、確実に言えることとして、新汰先輩のクラスは潤沢なプライベートポイントの保有はしていない。
つまり偶然にも舞い降りたプライベートポイントの入手機会は願ってもない絶好の機会。
下級生に心配されると言う恥さえ呑み込んでしまえば断る理由はひとつも見つからなかった。
608Res/522.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20