242: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 22:01:52.04 ID:6iS857jM0
その辺りも含めて、生徒会一料理上手な洋食屋の娘である四条夏帆さんに聞いてみよう。実際のところは愛情なんて不要だと一蹴されるかもしれないが─────。
と、そのときだった。
ガラッと教室前方の扉が開かれる。
「あれ、早いね、春宮さん」
「ぁ……望月くん、おはよう」
爽やかな格好良い男子生徒、望月弘人くんが姿を見せる。
思い返せば彼は、いつもわたしが登校した頃には席に着いていた。今日のように一番乗りを日常的にしているのかもしれない。
連日の一番乗り記録を阻んでしまった罪悪感を胸に、一応聞いてみる。
「望月くんはいつも早いの?」
「そうだね、この1ヶ月は毎日一番を目指していたよ。五月早々に阻まれてしまったけどね」
「う……ごめん、じゃあわたしが五月担当ということでどうかな? 四月は望月くん、五月はわたしということで」
「あはは。いいよ、そんなの。それこそ五月病ってヤツになりそうだ」
そう言いながら彼自身の席に着いてわたしの方を向き、一呼吸を置いた後に続きを話す。
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