160: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/13(月) 22:06:08.83 ID:t1CcS+Yh0
ユキ先輩はそこで初めてわたしに興味を持ったのか、質問をぶつけてくる。
「部活動は?」
「先生から水泳部には誘われました。あと友達からも。ですが、今週いっぱいは色々と見学してみて、それから決めようかな、と」
「じゃあウチ来なよ。生徒会に」
「え……」
生徒会長の席に座り、机に肘をついて話す先輩に、わたしは真面目に受け取るか冗談として受け取るか迷う。
「ちなみに俺は反対しないぜ?」
「わたしもー。こんな可愛い子を他の部活にあげるのは勿体無いからねー。ちょーぜつ優秀だし」
「俺もモチ賛成だ。この子には飲み物の礼もある」
錦山先輩が、乙葉先輩が、そして内山先輩までもわたしの生徒会入りを歓迎してくれるようだった。
これは流石に冗談じゃないのか、と考え始めたとき、内山先輩の言葉にユキ先輩が反応する。
「ん? 飲み物の礼? 暁人と和樹の奢りじゃないの?」
「……やべ。じゃあな、用事思い出した」
そう言って荷物をまとめて生徒会を出て行く内山先輩の後を、ユキ先輩が追う。おそらくすぐに捕まるだろう。
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