159: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/13(月) 22:05:36.32 ID:t1CcS+Yh0
どうやら日常的な出来事らしく、わたしを含めて買い出し組はソファに座って一息つく。
「で、その子は? 一年?」
生徒会長席からジッと見る視線を感じる。
身内しか居ないこの場での異分子。それは間違いなくわたしのことだった。
「はい、一年Dクラスの春宮天音といいます。よろしくお願いします」
立ち上がり、一礼をすると「ふーん、そっか」と聞こえてきた。興味なさそうな声色だった。
ゆっくり座るわたしに乙葉先輩が顔を近付けて囁く。
「ユキちゃんはずっとあんなだから。決して嫌ってるとかじゃないからね」
それを聞いて少しホッとする。
その後、わたしの向かいに座る錦山先輩が思い出したように言う。
「ユキ、水泳の50メートル何秒だっけ」
「25秒75だったかな」
「天音は25秒14……だったか?」
「はい。確かそのくらいです」
「は、まじ? 一位ってのは聞いてたけど、ユキより早いとか超逸材じゃん」
驚いたような表情を見せる内山先輩とユキ先輩。
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