158: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/13(月) 22:05:03.05 ID:t1CcS+Yh0
◇◇◇
ケヤキモールに向かった四人分と、ユキと呼ばれる先輩の分も含めて五人分の飲み物を持って生徒会室へ戻る。
すると長身の女子生徒が生徒会長用の机の上に座って足を組んでいた。手には文房具屋で購入したと思しきカッターナイフ。
率直に言って、怒ってそうだなぁと思った。
「おう、ユキ。とりあえず甘い物飲むか? 今話題の苺のやつだ。それに今日は後輩が居る。あんまり怖いイメージを持たれてもアレだろ? ……なぁ?」
カッターナイフはユキ先輩の手を離れる。
そのまま机の上に落とされただけだった。
「……飲む」
そう小さく答えると、錦山先輩と乙葉先輩は内山先輩の背中を強く押す。内山先輩は猛獣に餌をあげるように恐る恐る近付いて、右手に持った苺の飲み物をゆっくりと手渡す。
「ありがと」
短くお礼を言い、早速一口。
「去年より甘くなった? でも美味しい」
機嫌が良くなったのか、生徒会長の机から降りる。
そしてそのまま生徒会長の椅子に背中を預けた。
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