【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」ターボ「3スレ目だ!」【安価】
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648: ◆FaqptSLluw[saga]
2024/06/27(木) 01:25:24.65 ID:QRT8ZZ1e0
「なんで、私はこんな気持ちになってるんですか……」


 まるでこぼれるように、スペシャルウィークの口から言葉が溢れた。

 先ほどまで俺のことをしっかりと見据えていたアメジストの瞳は、今は俺以外の何かを見つめている。

 一歩、一歩と近づくスペシャルウィークに、俺は動くことが出来ずにいて。

 やがて俺の目の前までたどり着いたスペシャルウィークは――俺の胸元へと手を宛がった。

 ……暖かい手だ。じんわりと、胸辺りから温度が広がっていくような。


「なんで、こんな悲しくなるんですか……」


 カッターシャツをぎゅ、と握って。スペシャルウィークは言葉をこぼした。

 ……コップから水があふれ出るみたいな、訥々とした言葉たちだった。


「今日、あなたに敬遠されたとき、本当に、ほんとうに苦しかったんです」
「なんでこんなにきゅっと胸が痛くなるんだろうって」
「私の感情は、地続きだったはずなのに。あなたへの気持ちだけはまるで……」
「まるで、私ではない私が、私の気持ちの中にいるみたいで……!」


 堰を切ったかのように、言葉たちがあふれ出す。

 ぽたりぽたりと、スペシャルウィークの瞳から涙があふれて。

 地面を、ゆっくりと濡らした。


「おかしくなっちゃった、私……」
「教えて、教えてください、トレーナーさん……あなたは、私のなんなんですか……?」
「私は、あなたの……なんだったんですか……?」


 袖を引いて。スペシャルウィークは泣きじゃくる。布が伸びるのも気にせずに。

 俺も何もできずにいた。触れることも許されないと思っているし、言葉をかけることすら本来許されていいことではないと思っている。
 
 それでも、一つだけ彼女に伝えるべき言葉がある。



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