【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」ターボ「3スレ目だ!」【安価】
1- 20
137: ◆FaqptSLluw[saga]
2021/09/23(木) 14:49:13.68 ID:snrHRKre0

「でも、まぁ。それでもトレーナー曰く”勝率は五分”らしいからな」
「……へぇ」


 シンボリルドルフは一瞬考え、そして理解した。……トレーナーが勝率を低めにウマ娘たちに伝えていることを。

 その理由は、もはやシンボリルドルフにとって明白。


(なるほど、つまりトレーナーくんは――この機会を使って、彼女たちと私を本格的に競り合わせようという肚か)


 理解したら、話は早い。

 シンボリルドルフは軽くストレッチをして、キンイロリョテイに背を向ける。


「勝負の世界とは、最後まで何があるかわからない」
「んなこと百も承知だ」
「ああ、そうだろうな。――だから、死に物狂いで向かってくるといい」


 全員等しく、撫で切ってやる。

 瞳に鬼が宿り、気迫が天を衝かんとばかりに立ちあがる。

 実際にそれが目に見えているわけではないが、キンイロリョテイは、何かしらオーラめいたものが彼女から立ち上ったことを認識する。

 そして同時に理解した。――シンボリルドルフは、”皇帝”は、今まで本気を出していなかった、という事に。



「……滾るなぁ」
「勇往邁進。私の前に道は出来ず、私の後にのみ轍は残る。――さぁ、キンイロリョテイ。君は……私の前に道を作ることが出来るかな?」
「できるさ。やって見せるぜ、私は――!」


 意気軒昂たる咆哮と共に、両者はスタートの態勢を取る。

 静寂、そして呼吸。

 木の葉が落ち、それが地面に触れたその時――。


「「勝つッ!」」


 裂帛の気迫と風が、木々を強く震わせた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
686Res/485.68 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice