42: ◆UQ4OyhWusmvf[saga]
2021/09/01(水) 21:22:59.65 ID:MAnuHPGL0
予備学科。その単語を言った途端に、周りの空気が変わった気がした。
さっきまで人間だと思った相手が、人と似た面をした化け物だと判明したみたいに。
「よ、予備学科……? なら、どうしてここにいるの?」
「確か、予備学科の生徒は本科には許可が無いと入れないって聞きましたが……」
「不法侵入じゃないか? 法を犯す事も平気でやる連中だ。それくらい平気だろ」
「ぐるる! 怪しいヤツ! 噛む!」
不審感や嫌悪感が、嫌ってくらいに全身に突き刺さる。聞いてた噂はマジみてえだ。
『希望ヶ峰の本科の生徒は、予備学科の生徒を人間として見ていない』
『予備学科の生徒は、違法な手段で得た大金を使って入学していると信じている』
確かに俺は褒められた人間じゃねえ。けど、知らねえもんは知らねえ!
氷川「……っ。そんなんじゃ、ねえよ」
氷川「俺だって何がなんだかわかんねえんだ! 信じてくれよ!」
つい、否定の言葉をぶつけてしまった。
それが間違いだと気づいたのは、皆からの敵意が更に増したから。
マズイと思ったけどもう遅い。次に出てくる言葉は、多分聞くに堪えない罵詈雑言……。
「そうだよね……。ゴメン、疑っちゃって」
氷川「は?」
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