95: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2021/08/24(火) 22:16:03.39 ID:lF0ws9bq0
芳乃「りんごを駄賃として聞いて欲しくー」
奏「欲しいのならもう少し持ってくるけれど。日下部さんのお手製おにぎりでも」
あかり「そんなに長い話じゃありません」
りあむ「交渉が上手くいけば、お腹いっぱい食べられるかもしれないよ!」
由愛「それなら聞きます」
あかり「私は辻野あかり、このりんご畑を営む辻野家の娘です。私の願いは、もう一度父ちゃんとお母ちゃんがここでりんご農家として暮らすことです」
奏「あなたの願いは?」
由愛「私の願いは、復活です。それと、満足するまでの食事を」
りあむ「そのどっちもの障害になってる、あの裏山が」
あかり「私の願いは、あなたの願いが叶えば叶います」
芳乃「その通りでしてー」
あかり「私からは封印の解放と食事を。あなたへのお願いは……」
りあむ「……」
あかり「ここから去ってください」
由愛「なるほど」
あかり「調べました、あなたは倒せません」
由愛「その通りです。坊主の書き物でも残ってましたか?」
あかり「あなたを出します。どうですか?」
芳乃「……」
由愛「賢いですね。いいでしょう、私もこんな土地にはいたくありませんから」
あかり「……」
由愛「温かい土地。かつていた、あの海辺のような場所がいい」
あかり「でも、山を壊すのは大変です。色々と聞いていいですか?」
芳乃「こちらも労力は使いたくないゆえ」
あかり「どこから、どうやって来たんですか?」
由愛「どこかは覚えていません。どうやってもわからない。石と鉄に押し込められ、何時の間にかここにいました」
あかり「どうして、押し込められちゃったんですか?」
由愛「私はたくさん食べて暮らしていただけなのに。酷いです」
りあむ「思いっきり前科があるじゃん……」
あかり「小さくなっても、大丈夫なんですか?」
由愛「うん。私たる核から復活できるから」
りあむ「実体はあるのか、コアみたいなので動いてる?本当に地球の生き物的じゃないな」
由愛「その核も石の中。息苦しい」
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