94: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2021/08/24(火) 22:15:16.67 ID:lF0ws9bq0
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辻野家・裏山の目の前のりんご畑
芳乃「……」
奏「……」
りあむ「あかりんご、平気?りあむちゃんは吐きそうだよ……」
あかり「平気です、父ちゃんの代わりをするんご」
りあむ「天使サマと退魔師サマ、あかりんごとぼくだけ!緊張するよ!」
奏「不安なら離れてもいいわよ。問題ないわ」
りあむ「今さら逃げないよ!逃げないのは言いって清良さんも言ってたし!ぼくは代表だから、いないと」
あかり「ふー……よしっ」
奏「来たわ」
芳乃「呼びかけに応じてくれたことに、感謝を」
由愛「こんにちは」
りあむ「目の動きに違和感がある、人間の目に慣れてない感じだぞ」
由愛「南国の退魔師さんは手のお札を降ろしてください」
芳乃「かまいませぬー」
あかり「小さな手のどこにそんな数を」
由愛「銀のアクセサリーもです」
あかり「ばれてました。わかりました、ポケットにしまいます」
由愛「呼び出したからには用事があるんですよね?坊主の仲間もいないので」
奏「ええ、まずはプレゼントを。夢見さん」
りあむ「これだ、えいっ!」
由愛「食べ物を投げるとお母さんに怒られますよ。りんご、ですか?」
りあむ「辻野家で作ったやつじゃないけど!剝いてくれたから食べるといいよ!」
由愛「遠慮なくいただきます。うん、美味しいです」
奏「食べ方は、憑いている側なのね。むいておいてよかったわ」
りあむ「あかりんご、任せた。この権利があるのは、あかりんごだけだから」
あかり「はい。聞いてください、ハーピーさん」
由愛「ハーピーはそちらが決めた種族の名です。今この時にその名で呼ばれるとは」
あかり「それなら、何と呼びましょうか」
由愛「名前は……ないですけど」
あかり「わかりました。あなたと交渉したいんです」
由愛「交渉ですか、辻野の娘」
りあむ「あかりんご、落ち着いて、ゆっくり……」
あかり「りあむさんは心配し過ぎです。そう、交渉です」
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