ウタウタウ
1- 20
3:名無しNIPPER
2021/08/23(月) 01:24:49.30 ID:Uc90J3hWO
それでも俺は彼女のことを諦めることなんかできなくて、それは一種の呪いみたいなものだったのかもしれない。好きじゃなければそんな様子を見て落ち込むことなんて無いと思うことは何度もあった。しかし、そうであったとしてもそうすることはできなかった。彼女と歌うこと、その二つが自分の全てだったのに、そうしてしまうとどちらとも失ってしまう気がした。

自分の手に届かない高翌嶺の花であるユリちゃんを諦める理由が欲しかった。

いっそ告白を失敗してしまえば諦めもつくんじゃないだろうか。

後ろ向きな考えで前向きな行動を思いついたのは、そんな気持ちに耐えられなくなった頃だった。彼女は大学受験を終えて東京に行くことが決まり、お隣さんでいることができるのもあと数日というタイミングで俺は彼女に自分の気持ちを伝えることにした。このまま自分の中だけで気持ちを押し殺してしまうと、一生ユリちゃんのことを忘れられない気がした。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
10Res/10.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice