【ウマ娘】小さなトレーナーと白い奇跡【みどりのマキバオー 】
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33: ◆Nsqe9nXw7g
2021/08/07(土) 23:59:11.98 ID:H/R4DuwY0
白い毛並みが走る姿を遠くから眺めている。

 それがとても誇らしく、同時にとてもつらい。

 懸命に走るマックイーンの姿に、大事な誰かを重ねていることだけは自分でもわかる。しかし、それが誰なのかまでは思い出せない。ただ直感でわかることは全てを思い出したその時、自分はもうここには居られないだろう。何となくだが、ネズミはそんな予感がしていた。

「はぁ、はぁ、はぁ……。如何でしたか、ネズミさん。さっきより良いタイムが出せたとは思うのですが」
 
 ぼんやりとしていたネズミに、トラックを一周してきたマックイーンが息を切らしながら話しかける。

「お、おぉ。タイムな。……あー、悪い。時計押し忘れてたわ。すまねぇな」

「随分ぼーっとされてましたわね。そんなにわたくしの走りに見惚れてたのですか? それとも、わたくしの走る姿に誰かを重ねていたとか」

「へっ、見惚れるほど立派な走りなもんかよ。でもまぁ、当たらずとも遠からずってとこかな。休憩がてらチョイと話とくか」

 ネズミはそう言うと、マックイーンによじ登ると頭の上に座って話を始めた。


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