【ウマ娘】小さなトレーナーと白い奇跡【みどりのマキバオー 】
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24: ◆Nsqe9nXw7g
2021/08/07(土) 23:48:41.15 ID:H/R4DuwY0
 放課後、ジャージに着替えたマックイーンは登山用の大きなリュックを背負ってある場所へと向かった。そこは、今は使われていないトレセン学園の旧校舎。外観は廃校のように寂れてはいるが電気や水はまだ使える状態で残されている。それ故に多少古いがシャワー室やトイレなども使用可能。有事の際に緊急避難所として利用出来ると噂されてはいるが、真偽は一般生徒の与り知るところではない。トラックはきちんと整備されており、まだ比較的新しい蹄跡も残っていることからつい最近まで誰かが練習でこの場所を使用していたことが伺えた。

 マックイーンはグラウンドの端にテントを設置してトレーニングシューズに履き替えた。しばらくの間ここが一人と一匹の拠点となる。

「さぁ、始めましょう。タイムをお願いしますわ」

「おうよ任せろ。よーい、スタート!」

 ネズミは自分の体ほどもあるストップウォッチのボタンを器用に押すと、それを合図にマックイーンはゆっくりと駆け足を始める。始めはゆっくりでいい。理想のタイムなんて到底出せないことは分かりきっている。焦らず一歩ずつ確実にゴールすることだけに注力した。足の負担を軽減させるサポーターをジャージの下に着用している為、痛みはかなり和らいでいる。トラックを一周するのに五分も掛かったが、これでいい。小まめな休憩と患部へのアイシングを施しながら、練習という名のリハビリは日が暮れるまで続けられた。


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